宗祖弘法大師御入定千二百年御遠忌大法会まで
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2026.07.15

献燈の功徳について

燈りを捧げるということ ― 献燈にこめられた功徳 今回は、献燈を募集している奥之院の燈籠の説明をさせていただきます。 仏教において燈明は単なる明かりではなく、私たちの心にある迷いや無知(無明)を照らし出す「智慧の光」の象徴とされます。お香やお花と並んで、燈明は仏さまへの大切なお供えのひとつとされており、仏前に燈りを捧げることを「献燈」といいます。 「お照の一燈(貧女の一燈)」に学ぶ ― 大切なのは燈りの大きさではなく心 燈明にまつわる話として、古くから語り継がれてきたのが「お照の一燈」の逸話です。貧しい女性のお照が、自らの髪の毛を切って得たお金で買った小さな一燈を、亡くなった義父母のために高野山奥之院燈籠堂へ捧げたところ、その燈りは大きな財力で捧げられた立派な万燈よりも長く、力強く燃え続けたと伝えられています。燈りの大小や数の多さではなく、捧げる心の真心こそが功徳の深さを決める、という教えです。 また同じ燈籠堂には、平安時代に祈親上人が高野山の復興を願って献じた「祈親燈」が納められており、この燈りにも同じく「お照の一燈」の物語が重ねられています。ささやかな一燈であっても、そこに込められた祈りは、千年近い時を経てなお燈り続けているのです。 奥之院に受け継がれる献燈の心 燈籠堂には、祈親燈とともに、白河上皇が献じたと伝わる「白河燈」も納められ、身分の高い方から名もなき参拝者まで、数えきれない燈りが今も堂内を照らし続けています。地下の法場にも、参拝者おひとりおひとりから奉納された燈籠が数多く並び、それぞれの祈りが積み重なって、この聖地の燈りを絶やすことなく守り続けてきました。 献燈のお勧め ご自身やご家族の安寧を願う祈り、ご先祖さまへの感謝や供養の心、大切な方への追善の想い ― 献燈は、そうしたさまざまな祈りをかたちにするもっとも身近な方法のひとつです。大きな燈籠を建立することはもちろん、ささやかな一燈を捧げることにも、変わらぬ功徳があるとされています。ぜひこの機会に、弘法大師が今なお祈り続ける高野山へあなたの祈りの燈りを捧げてみてはいかがでしょうか。